ナウいものから長年疑問だったものまで、幅広く日本語の大疑問に答えてくれている本をご紹介です。
日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界
確かに、次が気になって眠れなくなる小説のような御本でした。
その辺の人が、日本語にまつわるいろんな謎について質問
→日本語学の研究者が回答という流れで進みます。
数年前から普段使いされるようになった、
「わかりみ~」
の”み”ってなんじゃらということとか、キラキラネームの話あたりがおもしろかったです。また、対比で出される外国語の話も興味深かったです。
最も響いたのは、慇懃無礼ではないかと普段から感じている丁寧すぎる敬語について。
なんとデパートの接客マニュアルでは、「です・ます」はNGで、「おります・ございます」でないといけないとされてるお店が多いらしい。
私は「です・ます」で十分だと思うし、あんまり丁寧過ぎると距離を感じる…
と思っていたら、まさに距離感の演出ができるのが丁寧な言葉遣いだそうです。
そうか、距離を置きたい人には、ド・丁寧にいこう。
もくじです。
第1章 どうも気になる最近の日本語
若者ことばの「やばみJ や「うれしみJ の「みJ はどこから来ているものですか
「あのー」や「えっとJ が多い人は話し下手なんでしょうか
「ちびまる子ちゃん」のおじいちゃんのような話し方をする人は本当にいるんでしょうか
お嬢様らしい「よくってよ」は遊女の言葉
何でも略して言うと、正しい日本語が失われてしまうのではないでしょうか
略語はなぜ生まれるのか
第2章 過剰か無礼か?敬語と接客ことばの謎
外国人の友人が先生に「推薦状をお書きください」と言いました。丁寧な言い方なのに失礼な感じがするのはなぜですか
お客さんに対して使われている言葉には、デパートか個人商店かといった店の種類による違いがあるのでしょうか
すでにお店に入っているのに「いらっしゃいませ」と言うのはなぜですか
クダサルとイタダクはどう違うのか
電話に出るとき「佐藤ですJ ではなく「佐藤ですが」とか「佐藤ですけど」のようにも言うのはなぜですか
「地球の裏側」と「月の裏側」の違い
第3章 世界のことばと日本のことば
海外にもキラキラネームはありますか。漢字のない国ではどうキラキラさせるのでしょうか
日本語は難しい言語ですか
tsunami (津波)のように、8本語がそのまま外国語で使われている例にはどんなものがありますか
カナダでfutonと呼ばれるものが日本語の「布団」と全然違うのはなぜですか
言語と思考はどのくらい関わりがあるのか?
第4章 どちらを選ぶ?迷う日本語
「これJ 「それ」「あれJ は、どんなふうに使い分けられていますか
「それから」「そして」「それで」がどう違うか、その違いを教えてください
「そして」の後には重要度が高い情報がくる
「それから」の前後の情報に軽重はない
「思う」と「考える」の意味はどういうふうに違うのですか
「子どもの将来をじっくり思う」はなぜヘンなのか
「可能性」は「高い」のか「大きい」のか「強い」のか、どれを使えばいいですか
第5章 便利で奇妙な外来語
どうして日本語には外来語が多いのですか
カタカナでどう響くかさえ決めればよい
日本語の文法は「新語」受け入れに向いている
「クールビズ」のように急速に普及する外来語には、人を引き付ける何かがあるのでしょうか
第6章 歴史で読み解く日本語のフシギ
新しい元号が「令和」になりましたが、日本の元号に言葉の規則性はありますか
漢字はいつから日本にあるのですか
むかしの落書きにはどんなことが書かれているのですか
「国」と「國」のように、昔と今とで形が違う漢字があるのはなぜですか
どうでしょうか。興味あるものありますよね。
日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界
以上です。
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