水木しげるの漫画方丈記、鴨長明の不朽の名作「方丈記」について綴ります。
どうもです。
人間界とは皮肉なものだなぁ〜と思うことはそれぞれ多々あると思いますが、
私が日本二大皮肉と思うのが、次の二つです。
一つは、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と人間が平等であることを『学問のすゝめ』に著した福沢諭吉氏が日本紙幣の最高額の一万円の人物像になったこと。
(千円札より一万円札の方が価値が上)
もう一つが、諸行無常を主体として数々の作品を残した鴨長明の『方丈記』が、約1世紀経った今でも、不朽の名作として読まれ続けていることです。
そして!年明け早々オススメしたいのが、この「方丈記」です。それもかの水木しげる大先生による漫画の「方丈記」です。
水木しげるの漫画方丈記
(マンガ古典文学シリーズ)
ええ、ええ、覚えてますよね?学生の時に誰もが学んだアレです。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。」
次々と起こる災害・飢饉による虚無感、望まぬ出世闘争で傷付いていたかもしれない心。
鴨長明氏は都から離れて庵を築き、独りしっぽりと生活をはじめますが、それは決して逃げや敗北ではない。
氏はそういったものから積極的に距離を置くことで、安穏とした自由なライフを手に入れたのだ。
我も斯くありたい。
琵琶や和歌に興じ、風情たっぷりに日々を送った鴨長明のように、人間界からちょっと離れた空間から、自分哲学の「いけのり通信」を日々更新するだけの生活をしたい。
そうだ!今年からは欲をなるべく手放して、しっぽり系のライフを送ろうかな、とお考えの方はぜひ。「方丈記」って、結局なんだっけ?の方もぜひ。
方丈記: (マンガ古典文学シリーズ)
以上です。