本 |「病の皇帝「がん」に挑む ― 人類4000年の苦闘 上下」(シッダールタ・ムカジー)

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年末年始は毎年課題図書を決めて読んでいます。

一昨年の2018年に読んだ書籍、

「サピエンス 上下巻」(ユヴァル・ノア・ハラリ)

は凄かった…ええ、ええ、私の頭に収まりきらない壮大さで脳が重くなってしまい、お正月から体が斜めになってしまった…

その後、ユヴァルさん いいなとなって続けて読んだ

「ホモ・デウス 上下巻」(ユヴァル・ノア・ハラリ)

も凄かった…どきどきした。

…ええ、ええ、読んでて頭がちょっと良くなった気がした(それ気のせいだよ)。

 

そして、今年はどうしよう~ちょうどいい大作はないか~

と思っていたところ、結構前に出た本(英語版が2011年)なのですが、傑作を見つけていまいました。がん(ガン・癌)・腫瘍・新生物・cancer・tumor・oncoloほにゃららなどなど、呼び名がいっぱいありますが、ええ、ええ、がん治療・がん研究の歴史の本です。

「病の皇帝「がん」に挑む ― 人類4000年の苦闘 上」

シッダールタ ムカジー

 

新しい改題バージョンも出ているのですが(↓)、なんとなく旧作の「皇帝」が入っているタイトルの方が心動く…

「がん‐4000年の歴史‐ 上 」
シッダールタ ムカジー

 

がんの患者さんにしてみたら、皇帝ってなんだよということになって取ったのかもしれません。

上下巻合わせて800ページくらいあるので気合いが必要(!)かと思いきや、、、、気合いを入れなくても、不思議と読めてしまう本でした。

がしかし、恐ろし過ぎる昔(というか今も一部…)の手術の様子や、苦しい・痛い・辛い!!読んでいるだけで、こちらも朦朧としてくるような抗がん剤の副作用の様子を描写した世界から、カムバックするのには半日くらいかかりました。

がん治療は目覚ましい進歩を遂げているのですが、治療の中には、

「うぅ、そこまでやらなきゃダメか…」

「なんか治療しないでそっとしておいてほしいかも…」

と思わせるようなモノも多くて、でもその治療しか残されてなくて、途中、何人もの闘病記的な記述が挟まれるたびに、陰鬱な気持ちになりそうになりました。

 

あ、それにしてもタバコって本当やばいですね。スモーカーさんには悪いと思いつつ(悪いと思ってないでしょう)、ずけずけと書きますと、

タバコとがん罹患の相関は、もう数十年も前に明らかになっておるのに、タバコ会社はなぜ今だにそれを作ってそ知らぬふりして売り続けることができるのでしょうか?

がん罹患者を増やしまくるその神経はいかに?

自分が儲かればいいのですかね?

日本の医療費も破綻しますよ、一人で年間1000万円もかかる薬(オプチーボなど)で。

依存症を生んで、病人を増やして、やってることはクスリの売人の皆さんと一緒ですよ。

肺がん(自体も治療も)が超過酷なのわかってます?

どう責任とるつもりですか?

海外のタバコのパッケージには、グロテスクな肺がんの実物写真とか載ってますが、日本のタバコにはないですもんね。

ええ、ええ、極悪な毒性にちっとも結びつかないヒューマンドラマ風CMとか流してる場合か。(誰に言っているんでしょうか…)

ってゆうか、コンビニのレジの上部の空間が、タバコに埋め尽くされてるってなんでしょうか。

もっとステキなアイテムで満たしてくれませんか?

チョコとか!(自らはチョコレート依存症)

といったような怒りが、次々と湧き上がってくるタバコとがんに関する情報もいっぱいです。

 

関連画像
出典:SELVAGGIADEOBERTO「肺がん初期症状」

 

作者はお医者さんであり、タバコ由来の患者さんをたくさん見てきたんでしょうか、タバコ嫌いみたいでそこの章、熱いです。

ってゆうか、シッダールタってお名前が素敵…釈迦と一緒ですよ。いいないいな。

 

アーンドほかにも、引き込まれるコンテンツがモリモリの上下巻ですので、お時間ある方はご一読ください。(ご一読って軽々しく言える文量ではないか…)

 

内容紹介

ピュリッツァー賞
ガーディアン賞
PEN/E・O・ウィルソン賞受賞!
《ニューヨーク・タイムズ》ベストブック
《タイム》オールタイム・ベスト・ノンフィクション選出!

仲野徹氏(大阪大学大学院教授)絶賛!
「読み始めてあまりの面白さに驚嘆した。数多くのエピソードが、一本の大樹のようにみごとにまとめられ、ミステリーを読むかのように一気に読み終えることができる。(本書解説より)」

■ムカジーの手にかかれば、科学は単にわかりやすいだけでなく、スリルに満ちたものへと変わる……読みはじめたら止まらない、高揚感に包まれた鮮やかな物語。 ――《オプラ・マガジン》

■綿密な調査によってがんの歴史の全貌を浮き彫りにする物語……苦労に満ちた研究の軌跡を、ミステリ小説のような緊迫感とともに描き出すムカジーに筆力にはただただ驚かされる。
――《ボストン・グローブ》紙

■歴史上最もすばらしい医学の本のひとつである。
――《ニューヨーク・タイムズ》紙

20世紀に入り、怪物「がん」と闘うには「治療」という攻撃だけでなく、「予防」という防御が必要であることがわかる。
かくて、がんを引き起こす最大の犯人として、たばこが指名手配されたが……人類と「がん」との40世紀にわたる闘いの歴史を壮絶に描き出す!

1964年1月、アメリカ公衆衛生局長官はひとつの報告書を発表した、「たばこはがんの主要な原因である」と。たばこ産業にとって、この報告書はまさに爆弾であった。
この時から全世界に覇権を広げるたばこ会社と、「がんの予防」を推進する人々との熾烈な戦いが始まる。
そしてまた、巨大企業、患者、医師、研究者とのあいだの壮絶なドラマは、がんを治す「新薬」をめぐっても行なわれていた。
その一方で、分子生物学の進歩は、がんの根本的な原因を明らかにする。異形の怪物の原因は、我々自身が体内に持つ遺伝子の突然変異の蓄積によるものだったのだ!

内容(「BOOK」データベースより)

20世紀に入り、怪物「がん」と闘うには「治療」という攻撃だけでなく、「予防」という防御が必要であることがわかる。かくて、がんを引き起こす最大の犯人として、たばこが指名手配されたが…人類と「がん」との40世紀にわたる闘いの歴史を壮絶に描き出す!ピュリッツァー賞、ガーディアン賞、受賞作。

 

「がん‐4000年の歴史‐ 上 」
シッダールタ ムカジー

 

ちなみに、今年はこれで終わらず、もう1セット(上下巻)いくことにしたので、それはまた後日…