人間界に紛れてしまったナマケモノが、日々感じている人間界のアレコレを、自戒の念を込めて日めくりカレンダー的にお届けします。ええ、ええ、たった一言が人生をガラリと変えたりするものです。今日の一言で誰かに何かいいことがありますように。
12月12日
たまたま
私自身、本当にここまで
たまたま人生なんですが、
中村哲さんもそうだったそう。
あまりにもlevel違いすぎますが…
アエラから引用させてください。
20年ほど前、当時大学生だった私は中村医師が帰国中に開く講演会に参加していた。中村医師は高校の大先輩でもある。質疑応答の時間となり、私は手を挙げて質問した。
世界にも日本にも困っている人、苦しんでいる人はたくさんいます。なぜ、アフガニスタンなんでしょうか?
中村医師は講演会や記者への取材対応の際にいつもそうであるように、表情を変えず、淡々とした声色で答えた。
「たまたま、ですね」
そして、一拍おいてこう続けた。
「たまたまそこに行って、そこで困っている人を見た。あとは……まあ、義を見てせざるはなんとやらといいますか……」
会場からは笑いが起きた。中村医師がはぐらかしているように感じた人もいただろう。だが、それは半ば以上本心だった。
福岡で勤務医をしていた中村医師は、1978年、知人に誘われて山岳会のパキスタン遠征に医師として同行した。昆虫採集が趣味で「珍しい蝶(ちょう)がいる」という言葉に惹かれた。訪れた現地で運命を変える光景を目にする。
それは、貧しく十分な医療を受けられない人々の姿だった。持ってきた薬品は山岳隊のためにとっておかねばならなかった。結核で血を吐く青年、失明しかけの老婆、ハンセン病の村人……。日本から医師が来たと聞きつけ、すがる思いで治療を頼みにくる人たちを見捨てざるを得なかった。
だから明日も起こる
たまたまを見過ごさないように
していきたいものですね。
以上です。
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