どうもです。2011年と結構昔の本なのですが、凄い、おおおーという感じでした。皮膚など気になっている人に限らずぜひ、豆知識どころか、生きる知恵がつく本です。
傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~(光文社文庫)
夏井 陸
私のオススメは、常在菌とお肌の絶妙なバランス関係を描いた第10章です。
実は少し前からですね、自分の中に宿る微生物(細菌&ウイルス)との共生をうまくやっていきたいと思い、
味噌をはじめとして麹菌をたくさん取ったり、体内の細菌&ウイルスくんたちに話しかけたりしている(暗い)自分にはたまらない内容となっていました。
がしかし、シャンプーをやめる決断はちょっと難しいですね。
また、途中途中で皮膚の構造の説明がてら、進化論についても言及があります。
今ちょっと作業をストップしているものの、次の著作が「ウイルス進化論」のため、進化論もかじっている自分…
ええ、ええ、本筋からは外れてしまうのですが、なんでこんな風に生き物は進化したのかについて語るのはとっても難しいですね。
環境に合わせて、生き物が「考えて」適応して、その方向に進化したような感じにしか書けないのですが、実際そうなのかは誰にもわからないという。
陸上の哺乳類の中で濃い体毛のない人間ってなんなんだろうというのは、考えても答えがなかなかな見つからないですね。
そんでもって、夏井先生は秋田県出身なのですね。高校一緒とかだったらどうしよう。
公式サイトを調べてみたのですが情報がありませんでした。
↑このサイトがまた味があるのでぜひ見てみてください。阿部寛的です。
内容紹介
ケガをしたら消毒して乾かす、が世間の常識。しかし実は消毒は「傷口に熱湯をかけるような行為」であり、傷は消毒せず乾燥させなければ、痛まず早くきれいに治るのである。今注目の「湿潤治療」を確立した医師が、理論や治療法を解説。なぜ大病院では痛みと後遺症を強いる旧来の治療が行われるのかを検証。さらに生物進化の過程を辿りつつ見直した、皮膚という臓器の持つ驚くべき能力について、意欲的な仮説を展開しながら解説する
目次
第1章 なぜ「消毒せず、乾かさない」と傷が治るのか
第2章 傷の正しい治し方
第3章 ケガをしたら何科に行く?
第4章 私が湿潤治療をするようになったわけ――偶然の産物
第5章 消毒薬とは何か
第6章 人はなぜ傷を消毒し、乾かすようになったのか
第7章 「化膿する」とはどういうことか
第8章 病院でのケガの治療–ちょっと怖い話
第9章 医学はパラダイムの集合体だ
第10章 皮膚と傷と細菌の絶妙な関係
第11章 生物進化の過程から皮膚の力を見直すと……
――脳は皮膚から作られた!?
お手すきの時にぜひぜひ。ちなみにAmazonのプライム会員は無料でkindleに入れられます。
以上です。